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臨床研究論文の書き方

論文の書き方のコツ

目次
  1. 総論
    1. 研究の質問 (Research Question, RQ) の設定
    2. 論文の構成(読む vs 書く)
    3. 論文を面白く、編集部や査読者にアピールする方法
  1. 各論
    1. 執筆の前にすること
      1. 書く前に準備すること
    2. 投稿先の決定とガイドラインの確認
  1. Methods の構成
  1. Introduction の構成
  1. Discussion の構成
  1. Conclusion の書き方
  1. まとめ
  1. ハッシュタグ

総論

研究の質問 (Research Question, RQ) の設定

  • ガイドラインや最新トピックの「知識のギャップ」を狙うんがポイントやで。
  • 海外の2番煎じでもええで:2番煎じまでは採択されることが多いからな。
  • 普段から論文を読むことがめっちゃ大事やで。

論文の構成(読む vs 書く)

  • 読むときの構成:
    • Title Page → Abstract → Introduction → Methods → Results → Discussion → References → Figures and Tables
    • 実際には各パートにコツがあるけど、読み方の詳細はここでは省略するわ。
  • 書くときの順序:
      1. Figures and Tables(結果を視覚化して、論文の構造を決める)
      1. Methods(研究手法を明確にする)
      1. Results(解析結果を示す)
      1. Introduction(背景と目的を明示する)
      1. Discussion(結果の考察を行う)
      1. Title Page(タイトルを考える)
      1. References(参考文献を整理する)
      1. Abstract(最終的に要約を作成する)
      ※学会ではAbstractを先に作成するけど、論文執筆時には上記の順番が効果的やで。
    • 2週間おきにパートを執筆して、合計16週(約4ヶ月)くらいを目安にするで (例:8月に書き始めたら12月には完成やな)。
    • Chat GPTの時代やから、Methods以下のパートはもっと早く作成できるかもしれへんで。

論文を面白く、編集部や査読者にアピールする方法

  • 「面白い・重要」思って書いた論文が、編集部にとっても同じように面白いとは限らへんで。
  • 論文を出版するためには、読者を惹きつける内容や構成を心がけることが大事やな。

各論

執筆の前にすること

書く前に準備すること

  1. 関連する文献をすべて集める:
      • 関連文献を漏れなく確認して、研究の位置付けを明確にするんやで。
  1. 図表を先に作成・確定する:
      • 図表を先に作成して、メンターに確認すること。
      • 後で図表を修正するんはめっちゃ大変やから、先に結果を確定させてから文章を作成するとええで。
      • 個人的なフローの例:
          1. Research Question (RQ)を確定
          1. 解析を行って結果を取得
          1. Table and Figureを作成(結果を視覚化)
          1. 論旨(アブストのような要約)を作成
          1. メンターに相談してフィードバックを得る
      Tips: 図表を美しく、シンプルに作成する
      • 汚い図表はReject理由になり得るから、特に注意やで。
      • シンプルで見やすい表の例を以下に示す:
       
      Tips: 日本語で論文作成の流れを考える
      • 英語で執筆する前に、日本語で構成を整理するんがええで。
      • 日本語で筋の通らへん文章は、英語でも論理的ではなくなる可能性が高いからな。
      • 書いてて英語がpoorなんか、論理構成がpoorなんかを確認することが重要やで。

投稿先の決定とガイドラインの確認

  1. 投稿先を決めて、Submission guidelineを確認する。
  1. 観察研究の場合は報告ガイドライン(例:STROBE)を確認するんやで。
補足: 最近では上記の1と2をChat GPTに入力することで、簡易的な雛形を作成できるで。

Methods の構成

  • 本来、解析開始前にMethodsは決めておくべきやで。
  • あとは報告ガイドラインに沿って記述するだけや。

Introduction の構成

  • 背景 → 研究目的となる不明点(Knowledge Gap) → 研究仮説・目的 の流れを基本とするんやで。
  • 3段落構成を推奨する。
      1. 背景: 研究に関する現在までの知見や問題点
      1. 中間段落: 研究の目的となるわかってへんこと(What is known と What is unknown)
      1. 最終段落: 研究の目的と仮説を明確に述べる

Discussion の構成

  • Discussionは結果に基づく筆者の妄想である(師匠)。

推奨する構成

  1. 第1段落: 研究結果のまとめ
      • 研究結果を1文でまとめて、重要性や新規性を強調するんやで。
  1. 第2-5段落: 各結果に関する考察
      • 結果の要約と過去の文献との比較、一致するか否か、結果の理由や示唆されるメカニズムを述べる。
      • 段落の最後で意見や次の研究への展望をまとめるんや。
  1. 第6段落: 将来の展望
      • 結果を踏まえた次の研究への展望を記述するんやで。
  1. 第7段落: Limitation(制約)
      • 主な制限事項に焦点を当てて、簡潔に説明するんや。
      • Selection bias, Information bias, Confounding, Generalizabilityに分けて記述することを推奨するで。
      • 観察研究の場合、未知の交絡因子についても言及して、後の査読での質問に対応できるようにするんや。
  1. 第8段落: Conclusion(結論)
      • 研究結果の臨床的関連を短く要約して、シンプルな結論を述べるんやで。

Conclusion の書き方

  • シンプルに作成することを心がけるんやで。
  • 研究結果を一文で要約して、必要に応じて展望を含めるんや。
  • 高いインパクトファクターを持つ雑誌では、意見(展望)を入れることを好まへんことが多いから、場合に応じて対応を考えることが大事やで。

まとめ

研究の立ち上げから論文の書き方まで、しっかりとした計画と構成が成功の鍵や。関西弁で説明したけど、ぜひ参考にして、素晴らしい論文を書いてや!
研究を始めるときは、しっかりとした質問設定と文献レビューが大事やで。論文を書くときは、順序立てて執筆して、図表も丁寧に作成するんがポイントや。編集部や査読者にアピールするためには、内容だけやなくて、読みやすさや構成も大切やからな。頑張ってな!

ハッシュタグ

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